ふるさと納税 天童市は恩恵絶大 でも見直し必須か?

当社のある天童市はご存知の方もいると思いますがふるさと納税を結構いただいております。当社も市に協力?して1品提供しております。

経営的には

・まったく営業費がかからない

・なのに勝手に注文が来る

・それなりにいい値段で市が買ってくれる

と、大変ありがたい制度ですけどはたしてこの制度どうなんだ?と一国民としては思います。

さんざん言われてますが

・天童に30億寄付が来る→どっかの市の税収が30億減る

・基本金持ちの人が恩恵多いのでいちばん割を食うのは都会の低収入者。

・天童市に30億入ったからといってその5割は返礼品としてうちらのような提供しているお店に入って直接天童市民にはいかない。

・その返礼品の額だけまともに買う人が減る。うちの米が10kg返礼品ででたら東京の米屋さんから買う米が10kg減るってことです。

・地方の販売者もこれにどっぷりつかって商売のやり方がおかしくなる。(こんなこというとあれですが普通に商売するのが馬鹿らしくなるほど利益でます。果物はもっとすごくて提供しているひとの話だと粗利ベースで7~10倍ちかく違うとのこと)

そんなおかしい、と批判的なら参加しないといいじゃん、と思われる人もいるかと思いますが、経営者としては参加しないという選択肢は取りずらい。ただのものと価格競争できないので参加しないと一方的に売り上げが減るだけです。

米でいうと2016年には日本で20万トンがふるさと納税で出ているという話が聞こえてきてます。日本全体で年間の民間消費が500万トンくらいなのでとんでもない数字で、金額で800億円。日本で一番でかい卸さんの売り上げが年間2000憶程度、2番目が1000憶程度なのでいかにでかい金額かわかるもんです。で納税額との関係考えると主に都心部のこだわりの米屋さんから買っている人の割合が大きいと思われるので都心部の米屋さんはたまらんとしかいいようがないだろうなあ、と。

ただ納税者としては合法的に脱税?できるこの制度は非常にありがたいもので毎年家族全員めいっぱい使ってます。

ただ正直このどの町に寄付したかなんて全く覚えていなく、その時一番得そうなものに寄付しているだけでその町にいってみようとか全く思ったことはありません。みんながみんな自分のようなでないと思いますが、どうなんでしょうねえ???

といいつつ今年もどこが得かな!といろいろ調べたりしてるので救いようがないですな。

ただ経営者としてはこれはあくまで税金をかすめ取っている、宝くじのようなあぶく銭で間違っても「これだけ売れるのは商品がいいからだ」とか「これで店の名前を広まる」とか「ブランド化だ」とかアホなことは考えないようにしないと。

お米屋さんによる、本当においしいお米の炊き方

当店、米屋ですのでよく「おいしいお米どれ?」と聞かれます。答え方が本当に難しい。日本で一番住みやすい家ってどれ?の答えくらい難しいです。

まず

・そもそも同じ山形県産はえぬきでも味がばらつきがある。山形県産はえぬきはこういう味ですっていうのは例えば「東京の人はこういう性格です」ってくらいのばらつきがあります。ただ「米の味って言われてもねえ。俺の食っているはえぬきとあなたのはえぬき同じ味でないし、そりゃ食ってみないとわかんないねえ」と言ってしまうと商売にならないので平均値をとって「はえぬきは粒がしっかりして弾力があるけどあっさりして、さめてもかたくなりにくい」とか言うわけです。農家によっても違うのでこの地方の米の味は~ってのも言いにくい。隣の家同士で全く違う味なんてよくあること。

ただ傾向として毎年安定してよいものを作る人はだいたい良いです。だいたいと書いたのはやはり自然のものなのでどうしても今年はダメだね、って年もあります。ただダメなものを作る人は安定してダメです。とっても天候にめぐまれてようやく人並みのもの、というくらい。なので米屋はまず「誰から仕入れるか」が最初の仕事になります。「何を仕入れるか」ではないのです。

ただ銘柄ではばらつきが大きいですがこれをすればお米がおいしくなります、ってのがあります。「正しく保管して、正しく炊いて、正しく食べること」です。

1 精米から1か月以内には食べきる。

2 できれば冷蔵保存

3 きちんと量を計る

4 最初のすすぎは素早く2回

5 力を入れずにこれも素早く50回かきまわす

6 すすぎは1~2回

7 水加減は最初ぴったりで。好みで少量ずつ変えて。

8 炊き上がったら素早くふたを開けてしっかりほぐす。

9 その時余分な水分はしっかり飛ばす。蓋についた水分はべちゃべちゃご飯のもと。

特に8番・9番が抜けている場合が結構多いようですのでお試しください。特に保温後のごはんの状態がだいぶ違います。

最近は白米だけでなく分づき米や玄米、発芽玄米のお客様もだいぶ増えましたが、この手のごはんは白米よりも保温に弱く味落ちが早いのが特徴です。

ただ最近では真空保温やスチーム保温といって昔では考えられないほど性能があがっているので個人的な感想ですがよく保温する、分づき、玄米をよく食べるというお客様は5万円以上の炊飯器に投資して損はないはずです。

当店も去年お店で来店されたお客様の試食用に7万円の炊飯器を新調したのですが6年前の1万円のものとあまりに炊き上がりが違いもうもどれない・・・となり家の炊飯器も買い替えとなりました。