お米屋さんによる、本当においしいお米の炊き方

当店、米屋ですのでよく「おいしいお米どれ?」と聞かれます。答え方が本当に難しい。日本で一番住みやすい家ってどれ?の答えくらい難しいです。

まず

・そもそも同じ山形県産はえぬきでも味がばらつきがある。山形県産はえぬきはこういう味ですっていうのは例えば「東京の人はこういう性格です」ってくらいのばらつきがあります。ただ「米の味って言われてもねえ。俺の食っているはえぬきとあなたのはえぬき同じ味でないし、そりゃ食ってみないとわかんないねえ」と言ってしまうと商売にならないので平均値をとって「はえぬきは粒がしっかりして弾力があるけどあっさりして、さめてもかたくなりにくい」とか言うわけです。農家によっても違うのでこの地方の米の味は~ってのも言いにくい。隣の家同士で全く違う味なんてよくあること。

ただ傾向として毎年安定してよいものを作る人はだいたい良いです。だいたいと書いたのはやはり自然のものなのでどうしても今年はダメだね、って年もあります。ただダメなものを作る人は安定してダメです。とっても天候にめぐまれてようやく人並みのもの、というくらい。なので米屋はまず「誰から仕入れるか」が最初の仕事になります。「何を仕入れるか」ではないのです。

ただ銘柄ではばらつきが大きいですがこれをすればお米がおいしくなります、ってのがあります。「正しく保管して、正しく炊いて、正しく食べること」です。

1 精米から1か月以内には食べきる。

2 できれば冷蔵保存

3 きちんと量を計る

4 最初のすすぎは素早く2回

5 力を入れずにこれも素早く50回かきまわす

6 すすぎは1~2回

7 水加減は最初ぴったりで。好みで少量ずつ変えて。

8 炊き上がったら素早くふたを開けてしっかりほぐす。

9 その時余分な水分はしっかり飛ばす。蓋についた水分はべちゃべちゃご飯のもと。

特に8番・9番が抜けている場合が結構多いようですのでお試しください。特に保温後のごはんの状態がだいぶ違います。

最近は白米だけでなく分づき米や玄米、発芽玄米のお客様もだいぶ増えましたが、この手のごはんは白米よりも保温に弱く味落ちが早いのが特徴です。

ただ最近では真空保温やスチーム保温といって昔では考えられないほど性能があがっているので個人的な感想ですがよく保温する、分づき、玄米をよく食べるというお客様は5万円以上の炊飯器に投資して損はないはずです。

当店も去年お店で来店されたお客様の試食用に7万円の炊飯器を新調したのですが6年前の1万円のものとあまりに炊き上がりが違いもうもどれない・・・となり家の炊飯器も買い替えとなりました。

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