国内産農産物検査員育成研修会 詳細

以前計画書を作った農産物検査員育成研修会が場所選定・講師選定含めようやく詳細が決まりました。

以前は4月11日~5月16日としていたのですが場所が取れずに

4月5日より5月16日まで となりました。

場所は 山形ビッグウイング で、となります。

講師は

一般財団法人 日本穀物検定協会

東北農政局

山形県食品安全衛生課

となります。現在すでに多数の申込みをいただいており残り枠は限られておりますがぜひ検査員になりたいと希望の方はご連絡ください。詳細の時間割や費用をお知らせさせていただきます。なお締切は3月10日までとなっております。締切前でも人数が募集枠に達しましたら締め切らせていただきますのでご了承ください。

なおその際には必ず

・氏名(会社所属なら会社名および代表者名+会社の住所・電話番号)

・住所

・電話番号+FAX番号(書類のやり取りがあるため必須)

をご明記ください。

こちらの農産物検査員育成研修ですが一応だれでも計画を立てて開くことができるのですが最低人数も決まっており、なおかつ講師依頼含め個人で計画できるものではなかなかないため、今回の開催のようなものに飛び入り参加が新規で検査機関になろうという方には一番てっとりばやいかと思われます。当協議会開催では2~3年に1回の開催ですのでこの研修会がない年は宮城県まで毎日講習に通う必要がありかなり大変です。今回も今年の開催のあとはおそらく最低2年後になるかと思われます。

講習に必要なテキストや教材はこちらで用意いたします。

検査に必要な機材については先輩検査員から借りるか自費でご購入ください。検査員になったら必ず必要なものなので早めに購入しておいても無駄になることはないかと思われます。

検査員育成研修会の公示をしておいてなんですが、これから検査員になりたい、検査機関を立ち上げたいという方方には一応知っておいてもらいたいこととして

・なんだかんだで年10日くらいは集められ勉強会があります。

・書類仕事はかなり多いです。

・検査機関になるとだれから依頼されてもきちっと対応が必要です(「俺は俺が作った米しか検査しない」とか「うちで買った米しか検査しない」とかいうのは論外で改善命令や最悪検査機関の取り消しもありえます)

・お米が流通した先でも検査結果については全て検査員の責任が問われます(例えば春や夏になってから去年の秋の検査結果についてクレームがくることもあります)

この辺は一応覚悟のうえで検査機関立ち上げをお願いします。

なお詳しくはやまがた農産物検査機関連絡協議会のHPにあります。

雪若丸(山形県) 感想とか

山形県の新品種 山形112号がついに名前がついて「雪若丸」という名前になりました。正直この名前は・・・・・。よく言えばインパクトがある???

一度しか試食していないのであまりはっきりとは言えませんがその時の感想は「硬すぎじゃないか?」でした。よく言えば弾力がある、粒がしっかりしている、と言えなくもないのだけど。コシヒカリなどを食べなれているお客様だと正直クレームの嵐になる予感がひしひし。

山形の米は「はえぬき」「つや姫」どちらも粒がしっかりしてる感じで、自分もコシヒカリよりもこういうしっかりした米が好きですがその自分からしても「うーんこれは・・・」という感じでした。たった1回だけの試食なので炊き方などでたまたまって可能性もあるのですが。来年はほんと少量のみの作付でまわってくるのかはわかりませんが再来年くらいには自分の仕入先の農家さんでも作付するところがでてくるかもしれません。それまでには販売の対策をとっていかないと。ただ何回か食べてやはり自分の口に合わないときは基本販売はしない方針で。自分がおいしいと思えないお米を販売するのはおかしいですんで。

しかし最近の新品種開発競争はペースが激しすぎてなんていうか開発することを目的にしちゃってるような気がしてなりません。この山形112号の前の山形95号なんてもうすでにオワコンです。山形県人ですらこの山形95号のことを知ってる人は米業界関係者以外まれで、食べたことがある人なんてさらに少ないです。

はえぬきもつや姫も品種としては相当優れた品種なので個人的には新品種ってよりも今ある品種をもっと丁寧に扱って、より品種にあった栽培方法や炊き方、精米方法などを研究して広めていくほうが先だと思うのですが。

まだ生まれたばかりの品種にケチつけばかりするのもどうかと思うのですが山形県だけに限らず最近のお米の高価格帯ばかり狙った新品種開発は正直なんだかなあ?という感じです。ここ最近だけで 山形 つや姫 北海道 ゆめぴりか ななつぼし 新潟 新之助 青森 青天の霹靂 岩手 銀河のしずく 金の風 宮城 ササ結び だてまさむね 長野 茨城 と名前が覚えきれないものがたくさんでてます。

産地のブランド化が大事!新品種のブランド化が大事と言われますが良いものを丁寧に作っていれば自然に良いお客さんが付いてくると思います。ただその信頼を得るには時間がかかるわけで新品種もよいですがそういう足元を大事にする経営をしたく自戒も含めて。

新之助 (新潟県)の評判や感想など

3年前から新潟県が押し出している新品種の新之助

当店はお米マイスターということもあって2年前から試食用のお米とアンケートが届いていました。

で、去年の秋ようやく一般販売がされたのですが売り方に少々疑問が。

まず通常のお米だとお米屋さんまでは玄米で流通して精米をお米屋さんがして販売となるわけですが新之助は精米して袋詰めまで新潟県でしてその白米を米屋に卸す、という形で販売。

お米というのは目には見えないので気が付かない方もいますが、お肉やおさかなと一緒で酸化(簡単にいうと悪くなります)します。玄米段階でもゆっくり酸化しましていくら低温で保管しても3年もたてば酸化したした匂いが付きます。これを防ぐには冷房での保管でなく雪室での保管などがありますがかなりレアな施設です。

ただ通常の白米に精米してしまうとその比でないほど酸化速度があがりまして、米屋としては希望として冬場で1か月、夏場だと2週間以内には食べきってほしいところです。虫がわいたりしなくともかならず味が落ちますので。

で、今年新潟県が精米してから各販売店に流したお米は精米してから既に2週間以上だったり1ヶ月近くたったものまでありました。業務用の格安米の販売なの、これ?と正直目を疑いました。うちばかり特別へんなものきたのかと思いましたがどこの米屋さんも似たり寄ったり。この辺は新潟県に29年産米以降の販売で考慮してほしいところです。

さらに白米だけの販売でもいいですがその場合はロットを限りなく小さくしないとお米の「古くなる」リスクが米屋にとって高すぎます。こうして古くなったお米ってのは店頭でますます売れなくなります。価格帯が魚沼コシ以上の価格を希望というお米なのでこれが1つ売れ残るとはえぬき10個分の利益が吹き飛びます。

新潟県がパッケージやきっちり管理してきっちりしたブランドにしたいという考えは賛成できるのですがそれにあった流通網をもう少ししっかり構築する必要があるかと。

まあ当社山形の米屋なので山形ではやはりつや姫のほうが人気で「1回食べてみるか」というお客様はいてもリピーターはなかなか出ない気がしますが。価格も2kgで1600円とこの辺のはえぬき価格の2.5倍、つや姫の2倍近くとかなりいいお値段ですし。味は悪くないですが別にほかの米より頭抜けてるわけでもないので、ここまでの価格差となるとうーんどうかな?仕入れ怖いなーというのが米屋としての感想。